- 資格好きの文系大学卒で危険物取扱者を取得するための難易度が知りたい
- 高校生で時間に余裕があるので危険物甲種を取得したい
- 危険物取扱者の資格を取って周りと差別化したい
このように思われている方は、危険物甲種は概要だけ知っており、いざ勉強を始めようと考えられていると思います。
実は危険物取扱者は、6割以上の得点率で合格できます。
僕は危険物甲種を取得していますが、理系のバックグラウンドがあったので受験資格はありました。
甲種は誰でも受験できるわけではありませんが、基準を満たせば受験することができます。
この記事を読むと、危険物甲種を取得するためのおおよその難易度がわかります。
これから危険物取扱者甲種の受験を検討されている方の参考になれば幸いです。
危険物取扱者甲種の難易度を知りたい【受験資格】
ご自身の持つバックグラウンドによって難易度は変わります。
理系だからとか文系だからとかそういった問題もありますが、そもそも大卒で受験資格があるなら理系のバックグラウンドは基本的にあります。
文系だと受験すらできないのか、というとそうではなく以下のような受験資格を満たせば受験できます。
(参考:受験資格内容は消防試験研究センターHP)
・大学等において化学に関する学科等を修めて卒業した者
・大学等において化学に関する授業科目を15単位以上習得した者
・乙種危険物取扱者免状を有する者
・修士・博士の学位を有する者・修士、博士の学位を授与された者で、化学に関する事項を専攻した者。
つまり、甲種試験自体の難易度だけでなく、受験資格を得ることも難易度として含めると取得自体の難易度が変わってきます。
大学等において化学に関する学科等を修めて卒業した者
大学等というのは以下となります。
大学、短期大学、高等専門学校、専修学校、高等学校の専攻科、中等教育学校の専攻科、防衛大学校、職業能力開発総合大学校、職業能力開発大学校、職業能力開発短期大学校、外国に所在する大学等
※4年生大学を卒業する必要はありません。
そもそもこの受験資格を持つ方は、一般的にいう理系に属します。
大学等において化学に関する授業科目を15単位以上修得した者
ここでいう大学等というのは、先の大学等に加え(中等教育学校の専攻科はなし)、、以下です。
防衛医科大学校、水産大学校、海上保安大学校、気象大学校
この場合、文系卒と言われる学位でも、必要な単位が取れていれば問題ありません。
つまり、文系の卒論を書いていてもそれなりに受験勉強や大学で化学の知識はあるわけで、おそらく化学に対するアレルギー反応はないかと思います。
乙種危険物取扱者免状を有する者
これは、乙種危険物取扱者免状の交付を受けた後、危険物製造所等における危険物取扱いの実務経験が2年以上の者
または、次の4種類以上の乙種危険物取扱者免状の交付を受けている者
乙種の4種類とは、以下のいずれかの4つです。
第1類又は第6類、第2類又は第4類、第3類、第5類 → から4つ
大卒でない場合は、上記のような危険物取扱者乙種を取得して受験条件を満たす必要があります。
この受験資格を持つ方が、実は受験生の中で一番知識がある方かもしれません。
4つ資格を取得するだけでもお金もかかりますし、一つ一つの危険物の試験を頭に入れてると思いますので知識が豊富だと思います。
特に実務経験2年は、大学で得る知識に優るものがありますし、実際この受験資格で受験する方は、勉強時間少目だと思います。
修士・博士の学位を有する者。修士、博士の学位を授与された者で、化学に関する事項を専攻した者
化学系の修士・博士です。
博士ともなれば、専門でなくても化学の知識は多少なりある、、かもしれませんし、そもそも勉強自体にアレルギーはないと思います。
修士・博士は今まで数多くの試験をクリアしてきたと思うので、(主観ですが)危険物甲種の法令を含め苦なく突破できるのではないかと思います。
危険物甲種の【合格率】からみる難易度
危険物甲種の難易度を合格率から見てみます。
実施年度 | 合格率(%) | 受験者数(人) |
平成31年度(令和1年度) | 39.5 | 19,540 |
平成30年度 | 39.8 | 20,977 |
平成29年度 | 37.3 | 22,504 |
平成28年度 | 33.5 | 22,845 |
平成27年度 | 32.2 | 22,905 |
平成26年度 | 32.8 | 24,022 |
平成25年度 | 33.2 | 25,395 |
平成24年度 | 32.8 | 26,159 |
平成23年度 | 33.1 | 26,322 |
ここからわかる通り、合格率はおよそ30%台で推移しています。
近年は徐々に合格率が上がっていますが、受験者数が減少しています。
合格者がどんな人かわかりませんが、おおよそ理系出身の会社勤め、プラント系のエンジニアやメーカーなどの職種が比較的多いかもしれません。
でも文系や高校生でも受験条件を満たせば問題ありません。
危険物取扱者甲種の受験料は 6,600円です(乙種は4,600円)
例えば高圧ガスの甲種や技術士などは受験費用は1万円を超えますので、理系の国家資格としては比較的安いと思います。
危険物甲種の【試験内容と合格基準】からみる難易度
危険物甲種の “試験科目と問題数” は以下です。
・危険物に関する法令:15問
・物理学及び化学:10問
・危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法:20問
合格するには、全ての科目で60%以上の正答率が必要です。
こうみると、大して問題数も多くないし、6割取れれば合格なので簡単そうに見えます。
ただ、乙種試験とは異なり甲種では第1類〜第6類まで全種類出ますので、出題範囲が多くなります。
国家資格なので目標とするなら価値のある資格です。
危険物甲種試験の対策方法
危険物甲種の受験者は化学系など理系のバックグランドを持つ人や乙種を既に取得している人などが比較的多いと思います。
そのため参考書を買って独学で勉強する人も多いと思います。
しかしながら、すでに理系の知識は頭から消失した場合や独学では続かない場合、法令とかさっぱりわからないなどの場合、
通信講座を利用するという手もあります。
通信講座は独学よりコストは多少かかりますが、効率的に取得できるのでオススメです。
通信教育の講座を検討される場合は、以下の記事を参照ください。
オススメはSATの通信講座です。
危険物甲種の難易度【文系や高校生の場合】
文系のバックグラウンドしかないけど危険物甲種を取得したい場合
今、大学で科目を取得できる状況なら受験資格の「化学に関する授業科目を15単位以上修得」しましょう。
総合大学なら化学系の科目もあるので、1、2学期頑張れば取れると思います。
単科大学で難しい場合や高校生の場合は、受験資格「4種類以上の乙種危険物取扱者免状の交付」を満たす必要があります。
4種類以上というと大変そうに思えますが、乙種を1種類でも取得できれば、その他の乙種試験を受ける際の法令などの共通科目は免除されます。
つまり、1科目のみの受験(お金はかかりますが)になります。
危険物取扱者【甲種】を取得するための勉強スパン
まずはご自身が受験資格に当てはまるか確認する必要があります。
その上で独学で取るのか通信教育で取るのか変わってきます。
今から単位取得をして受験資格を得るか、乙種を4つ取得するか、などによって甲種取得にかかる時間や難易度は変わってきます。
しつこいですが、人それぞれ忙しさは異なりますし、費用の出どころも異なります。
会社勤めで資格受験料は会社持ちという方もいるかもしれません。
ですが、努力に伴うメリットがある国家資格です。自信にもつながります。
高校生で時間的余裕があるならば大学受験にも役立つ可能性もあります。
危険物取扱者甲種を受験するくらいなので、自身で学習計画を立てられるかと思いますが、うまくスケジューリングしながら進めることが大切です。
少なくとも鉛筆コロコロでは受からないことだけは確かです。
・・・5択問題の各科目6割以上で合格なので、、、
1/5の9乗 x 1/5の6乗 x 1/5の12乗 =
1/1,953,125 x 1/15,625 x 1/244,140,625 =
750京分の1くらいの確率で受かります…
独学の勉強時間については、以下の記事を参照ください。
通信教育を検討される方は、以下の記事を参照ください。
まとめ
・危険物取扱者甲種の資格取得の難易度を受験資格や合格率などから記載しました。
・危険物取扱者甲種を取得するには、まずはご自身が受験資格があるのかを確認する必要があります。
・危険物取扱者甲種の合格率は30%台です。
・文系や高校生でも受験資格を満たせば資格は取れます。
単純な危険物甲種の試験内容からみる難易度ではなく、ご自身のバックグラウンドと受験資格に応じた取得への難易度を確認していく必要があると思います。
学生でも社会人でも主婦(主夫)でも取れる国家資格ですので、モチベーションがあるならチャレンジしてみることをオススメします。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
通信教育の講座を検討される場合は、以下の記事を参考にして頂ければと思います。
乙種から取得される場合は、こちらを参照ください。
コメント